最終回 「インド映画の世界へようこそ!」

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    わなっかんவணக்கம்!



    1月31日に東京でスタートした【ボンベイドリームス】日本公演は、
    惜しまれつつも2月15日大阪17:00〜の回をもって、無事閉幕となりました。
    大千秋楽に行われた「スペシャルカーテンコール」では、
    アカーシュがスウィーティをまさかの”お姫様だっこ”し、場内を沸かせました
    これぞ最終日に訪れた”真のHappy Endings"だったかもしれません。

    そして何より、私たちインド映画ファンにとっても大千秋楽はハッピーエンドになりました。
    「スペシャルカーテンコール」最後の「シャカラカ・ベイビー」では客席が総立ち!
    しかもほとんどの人が一緒に「シャカラカ♪」を踊るではありませんか!!
    梅田芸術劇場・メインホールは1900席!そのほぼ全員がインド映画の曲で踊る!
    というのは日本初でしょう。マサラ上映でも実現したことのない規模で壮観でした。


    ▲【ボンベイドリームス】公式Twitterアカウントさんでは、
     3階客席まで総立ちで踊るマサラカーテンコールの様子をツイート。


    しかも、第4回のブログ記事で紹介したとおり、
    「マサラカーテンコール」では、事前にダンスレクチャーがあったわけでも、
    「みんな立ち上がってください。」とキャストから掛け声があったわけでもありません。
    唯一、1フレーズの振付を紹介したYouTubeビデオが、1本公開されていたのみです。
    公演前半では「合図がないと盛り上がらないのでは・・」というご意見もありましたが、
    自然発生的な本場インドのノリを大切に、そして誰も強制的に参加させられることなく、
    予想を上回る最高のカーテンコールとなりました。
    これは、シャカラカ・ベイビー♪をはじめとするARラフマーンのサウンドこそが、
    踊らずにはいられなくなる”インディアの魔法”だった、ということもありますが、
    インド映画と同様に、舞台を”応援しよう!”という、客席のアツい想いがあったからこそ
    実現したのだと思います。ミュージカル自体は和製カレーだったかもしれませんが、
    この日梅田芸術劇場は、スパイス香る本場インドの空気を感じることができました。

    ▲劇中のセリフにも登場した、ボンベイのタージマハルホテル。

    そして、何より私たちインド映画ファンが嬉しいのは、
    Twitterやブログなどで「【ボンベイドリームス】が楽しかったから、インド映画も観たくなった。
    という声が溢れていることです!
    東京12回・大阪4回公演が行われ、期間中延べ2万5千人以上のお客さんが
    共にインドを感じ、そしてインド映画の曲で歌い踊ったことだけでも快挙ですが、
    その中の何割かの皆さんが、さらにインド映画の世界にも入ってきてくれる−−、
    それを知って、この公演を応援してきてホントに良かったなぁ、と思いました。
    インド映画が今後もっと日本で浸透していくためには、
    こういった別カテゴリーの分野で「インド」をテーマとしたイベントが行われる際、
    もっともっと積極的に応援&相互交流していくことが、成功のカギになると私は感じました。
    早速2月21日からは、【フェラーリの運ぶ夢】と【女神は二度微笑む】が公開されますが、
    きっと【ボンベイドリームス】のお客さんもたくさん足を運んでくださる、と確信しています。



    さて、前置きが長くなってしまいましたが、
    最後のネタは、アカーシュでもプリヤでもなく、JKにします!(笑)
    インド映画では正義が勝ち、悪は滅びてハッピーエンド!となるはずですが、
    【ボンベイドリームス】では”最大の悪”であるJKは、なぜか「野放し」ですよね。
    実はこの「大ボスは倒されない」というのも、意外にもインド映画でよくあるパターンなのです。
    最初は「続編を作るため?」と思ったりしたのですが、インド映画で「続編」が作られるようになったのは
    ごく最近なので、実はその理由を未だに私もよくわからずにいます。
    皆さんよくご存知のマサラムービー【ムトゥ 踊るマハラジャ】でも、
    一番の悪役は最後「改心」するとはいえ、ヒーローに成敗されることなく終わります。
    他に、大ボスが倒されたとしても、ヒーローが直接手をかけないパターンも多いです。

    JKが野放しとなることによって、アカーシュとプリヤの2人、という狭い世界では
    ハッピーエンドを迎えていますが、実際のインドの黒い世界は、何ら変わることなく継続します
    それがストーリーにリアリティーを持たせていると同時に、
    プリヤが言う、1人1人が”変えていかなきゃ”というメッセージにも繋げています。
    またアカーシュは、最後怒りにまかせJKに対し「ぶっ殺してやる!」と叫びますが、
    結局一発お見舞いするものの、誰も手をかけず「悪のカルマ(=行い)」を背負うことなく
    すぐそばにある「自らのシャンティ」に、プリヤとともに帰っていきます。

    そう、【ボンベイドリームス】のストーリーは、まだ始まったばかりなのです。

    帰ろう すぐそばにある 温かな腕の中に
    The Journey Home
    取り戻せるだろう 直向な 憧れを


    ”希望”を手に入れた2人は、純粋で直向なあの頃に戻れました。
    この先、2人にとっての”真のドリーム”を実現させるには、
    アカーシュの最後の言葉の通り「とにかく大変だ」、
    きっと、様々な困難が待ち受けていることでしょう。

    でも、2人なら「やっていける」。
    そのサクセスストーリーは、
    【ボンベイドリームス2】で再び観ることができると信じて・・・!



    【ボンベイドリームス】応援ブログ、ご覧いただきありがとうございました!
    東京&大阪公演を無事に駆け抜けたキャスト・スタッフの皆さん、
    本当におつカレーさまでした!
    つたないブログではありましたが、これがきっかけとなって
    ボリウッドの世界に「飛び込んで」くださる方が増えれば、こんなに嬉しいことはありません。

    翼が あるから 掴むさ 大空
    飛び越え 飛び込むよスクリーン in Bollywood!!

    皆さん、インド映画の世界にようこそ!
    ரொம்ப நன்றி ,வணக்கம்.

     

    2/14大阪公演初日レポート

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      わなっかんவணக்கம்!

      東京公演楽日から1週間、バレンタインデーの2/14(土)
      いよいよボンベイの”熱き風”が大阪に上陸しました


      ▲大阪公演会場の「梅田芸術劇場」。今年10周年を迎えています。

      2日間、計4回のみの公演ということもあり、会場内は早くから多数のお客さんが詰め掛け、
      ロビーは開演前から”ムンバイの熱気”。
      東京公演で即日完売となっていたグッズ類も”増産”され
      それを買い求めようと長蛇の列ができていました。


      ▲東京で大人気だった「お香セット」を含め販売復活。
       ただし公演前はかなりの列ができていて、最後尾からの待ち時間最大で20分程度。



      ▲バレンタインデーだったため、初回公演はチョコのプレゼントがありました!
       オリジナルのカードが嬉しい!


      12時ちょうど、ついに念願の幕開け。
      浪花の街にも、「BOMBAY AWAKE」からはじまるラフマーンサウンドが響き渡ります!!

      舞台の感想は東京公演時に記載(こちら)しましたので割愛しますが、
      ミュージカルに詳しくない私の目から見ても、東京公演から数倍パワーアップしているのがわかりました。
      アクションはより大きく、そして個々のキャラクターが各役者さんに”染み渡っている”感じで、
      舞台の中に引き入られそうになる感覚は、まさにボリウッド映画のようでした。

      特に、アカーシュとスウィーティーのやり取りは、2人の”繋がり”の深さをより感じ取れる
      演技へとランクアップし、物語にさらに深みを加えていました

      ヴィクラムの後半の”狂気”の熱演も増幅され、しかしその”狂気”の原動力が○○への○で
      あることが、初期の公演に比べより鮮烈に表現されていました。
      ヴィクラムが悪役でありながら、女性の皆さんから考え方に共感を得ているのも、
      そのあたりにあるのかもしれませんね。


      ▲ARラフマーン音楽担当/ラジニカーント主演【パダヤッパ】(1999)の悪役ニーランバリ。
       ヴィクラムのように、”1つの筋が通った悪役”はインド映画で設定されることが多く、
       このニーランバリも愛を成就するために破滅の道を進んでしまうキャラクター。

       
      〜インド映画は、撮影日朝のインスピレーションを大切にする〜
      という話をよく聞きます。
      ハリウッド映画や日本映画は、事前の準備を大切にし
      決められた進行表や台本を、忠実にこなしていくことが求められます。
      対してインド映画では、撮影日朝に監督のインスピレーションにより
      それらは大きく変えられ、全く異なるものができあがることも日常です。
      時にはそれが雑な作品になる原因となることもありますが、
      その柔軟さがハリウッド作品にはない”面白さ”を作る原動力になっています。
      【ボンベイドリームス】が、その考えに従っているのかどうかは不明ですが、
      ボリウッドの柔軟さを自然に取り込み、日々進化する舞台を作り上げてきたのでしょうね。


      その完成形が、いよいよ2/15(日)の「大千秋楽」で披露されます
      最終回は東京でも話題となった「スペシャルカーテンコール」も開催
      舞台上の役者さんが、より一層”インド”を体現しているのですから、
      観客の私たちも、インド人になりきってノリノリで楽しみたいですね!
      Come on Shakalaka with me!!



      マサラミュージカル【ボンベイドリームス】
      ・東京公演 1/31(土)〜2/8(日) 東京国際フォーラム ホールC
      ・大阪公演 2/14(土)・15(日)  梅田芸術劇場メインホール

      【ボンベイドリームス】の半券提示で、インド料理が半額に!
      詳細は、http://bombaydreams.rajini.jp/?eid=11

      第6回 「”ひとめぼれ”から始まる インド恋愛事情」

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        わなっかんவணக்கம்!

        【ボンベイドリームス】大阪公演は2/14(土)が初日、
        そう、老いも若きも日本男性がドキドキする「バレンタインデー」です。
        インドでは、まだまだバレンタインデーは一般的ではありませんが、
        都市部で特に若い世代に「恋愛の日」として広がりつつあります。

        ちなみに意中の男性へチョコレートを贈る習慣は、インドにもありません(笑)


        ▲インドの大規模ショッピングモールでは、バレンタインデーのイベントも行われるように。
         ただし参加者は男性ばかり・・・でも盛り上がってます(笑)。


        今日では、徐々に恋愛を楽しむインドの若者も増えてきてはいますが、
        結婚前の2人が街中でデートする、といったことはまだまだ憚られる雰囲気です。
        もっぱら手を繋いだり、腕や肩を組んで歩いているのは男性同士(!)
        日本人から見ると「えっ!?」と驚きますが、特に深い意味はなくフツーの友達です(笑)

        ▲インドではオトコ同士密着、肩組みが基本!

        恋愛は増えてきているものの、結婚となるとまた話は別で
        今でも親が決める「お見合い結婚」が主流です。
        週末になると、新聞は「お見合い募集ページ」が4面以上にわたって掲載されたり、
        今ではインターネットのお見合いサイトがいくつも開設されています。
        ここで同じカーストの相手を探したり、占星術によって2人の相性が合っているかを確かめ
        最も良いとされる相手を親は必死になって探します。
        子供もその決定を信頼していて、もしもその時点で恋愛をしていても
        「結婚が決まったから」とキッパリ別れることも多いようです。
        ちょっと希薄な感じもしますが、その時の恋愛は日本の中学生レベルの深さであることが多いですね。

        「恋愛を経ていない人といきなり結婚なんて・・」
        と思われる方も多いかもしれませんが、結婚してから恋愛がスタートする感じなので
        私見ではありますが、インド人夫婦は日本人夫婦よりもラブラブに見えます

        ただしもちろん例外もあり、親の決めた結婚相手ではなく、
        恋愛をしていた2人が結婚を希望するものの、親の反対を受け駆け落ちする、
        といったこともあります。
        少し前のボリウッド映画は、まさにこの「恋愛VS親の反対」をテーマにしているものが多く、
        「様々な困難を乗り越えた上で最後は親の了承を得て、無事に恋愛していた2人が結ばれる」
        というハッピーエンドなストーリーが王道です。

        また、インド映画の中では”ひとめぼれ”が多いのも特長
        元々、男女の接する機会が日本よりは少ないことや、
        「運命の人は元々決まっている」という価値観が強いことから、
        出会った瞬間に電気が走って即メロメロ(笑)」という展開が多く見受けられます。
        【ボンベイドリームス】でも、いきなり恋がスタートして戸惑うところがあるかもしれませんが、
        それはこのインド映画の流れに従っているからです。


        ▲出会った瞬間”ひとめぼれ”

        まだまだ割合としては少ないものの、恋愛結婚によってカーストや宗教が違う2人が結ばれた場合、
        今でもインドでは障害が多いですが、それを乗り越えて幸せを掴む人も増えてきました。
        「チャイヤ・チャイヤ」の元作品【ディル・セ 心から】の主演、シャー・ルク・カーンも
        自身はイスラム教で、奥様はヒンドゥー教徒と異教徒同士の結婚です


        アカーシュ、プリヤ、ラニ、ヴィクラム・・・、
        【ボンベイドリームス】では、それぞれ境遇やカーストの違う者
        いわゆる「生きる場所が違う」人同士が様々に出会い、交錯しますが、
        それを克服して「やっていける」ことができるのは、どのカップルなのでしょうか?

        バレンタインデーに、カーマスートラ・愛の国インドがもたらす”恋のパワー”を
        【ボンベイドリームス】で感じてください。



        マサラミュージカル【ボンベイドリームス】
        ・東京公演 1/31(土)〜2/8(日) 東京国際フォーラム ホールC
        ・大阪公演 2/14(土)・15(日)  梅田芸術劇場メインホール

        【ボンベイドリームス】の半券提示で、インド料理が半額に!
        詳細は、http://bombaydreams.rajini.jp/?eid=11

        番外編 【ボンベイドリームス】チケット提示でディナー半額!

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          わなっかんவணக்கம்!

          今日は【ボンベイドリームス】大阪公演のチケットをお持ちの皆様に
          お得な情報をお知らせします!

          大阪公演が行われる梅田芸術劇場から歩いて15〜20分ほど、
          大阪駅前第3ビルの地下2階にある老舗のインド料理店「JAY」では、
          2/14(土)〜28日(土)の期間で、「ボンベイドリームスフェア」が開催
          されます。
          期間中、【ボンベイドリームス】チケットの半券提示で、
          スペシャルディナーセットが半額(お1人様2,960円→1,480円)とかなりお得


          しかも、セット名称を【ボンベイドリームス】にあわせて
          チャイヤセット
          と変更してしまう気合の入れよう!
          (食後のチャイが付いてるからみたいです・・(笑))


          ▲フェア対象のスペシャルディナーセット 改め チャイヤセット
           タンドリーチキン・シシカバブ・選べるカレーなど充実のセット。
           ナンは特大50cmだそうです!


          私はここの社長ディパックさんと10年来の知り合いですが、
          ボサーっとしているようで、関西に5店舗を展開するなかなかのヤリ手。
          日本語も話せてボンベイ(現ムンバイ)にもかなり詳しいので、
          質問があればお気軽に話しかけてみてください。

          店内BGMもこの期間中は、ロンドン版【ボンベイドリームス】の音楽になるそうです。
          観劇後に美味しいインド料理を食べながら、余韻も満喫できそうですね。
          しかも、半券は回収したりハンコを押したりしないそうです。
          「えっ、それじゃ何回でも使われてしまうのでは・・?」と社長に聞いてみると、
          「半額でも別に赤字にまではならんから、みんな楽しんだらええやん。」
          と正直かつ太っ腹なお言葉。あまりに偉大なので、ディパック・ディパックさんと
          2回続けて呼んであげましょう。

          フェアの詳細は、JAYのホームページ
          http://jay-restaurant.com/bombay/
          をご覧ください。
          マサラミュージカルとインド料理で、今週末はみんなインド人になりましょう!!

          「ボンベイドリームスフェア」 at インド料理JAY 大阪梅田店
          大阪市北区梅田1-1大阪駅前第3ビルB2
          ・梅田芸術劇場から、南へ徒歩約15分
          ・各線「大阪駅/梅田駅/西梅田駅/東梅田駅」から徒歩10分
          ・JR東西線「北新地駅」から徒歩5分
          http://www.jay-restaurant.com/
          ※期間中は無休

          第5回 「ボリウッド=HappyEndingsの法則」

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            【ボンベイドリームス】では、プリヤの父マダン氏(自称:マダンクマールクマールさん)は、
            ”典型的な”ボリウッド映画を制作する有名プロデューサー、として描かれています。
            ここで言う”典型的な”とは、皆さんが「インド映画」と聞いてイメージする点と
            ほぼ合致していると思います。例えば・・・、
            勧善懲悪的な、わかり易いストーリー(ヒーローは完全無欠、悪役はとことんワル)。
            ・ヒーローとヒロインのロマンス。障害はあるが最終的には必ず結ばれる。
             愛が深まるところはダンスシーンで表現され、ヒロインは必ず濡れたサリー姿で踊る(笑)。
            ・物語の合間に、アクションやコメディーが挿入される。
            最後は必ずハッピーエンド


            ▲愛が深まることを表現する「濡れたサリー」のシーン。
             突然雨が降ったり、滝に打たれたり、湖に入ったり・・・、とシチューエーションは様々です。


            対して娘プリヤは、「観客は濡れたサリーは見飽きた。」
            「次もまたHappyEndings作るのね。観ないわ、ごめん。」
            と発言し、自身は父(=”典型的な”ボリウッド作品)とは違う
            社会派作品を撮りたいと希望しています。

            確かに、【ボンベイドリームス】が初めてロンドンで公開された2002年当時は、
            インドの商業映画のほとんどは、マダン氏タイプの作品でした。
            インドでは映画の鑑賞料金は非常に安く、物価が上昇している現在であっても、
            最低価格の座席で10ルピー(約20円)、最新シネコンでも100ルピー(約200円)程度で
            作品を楽しむことができます。(価格は南インド・タミルナードゥ州の例。ムンバイではもう少し高め。)
            安く楽しめる映画は、貧しい人たちにとっても最大の娯楽であり、アカーシュが言っているとおり
            「鑑賞している3時間の間だけでも、素晴らしい人生に出会いたい。」と考える人が多く、
            邦画や洋画でよくあるような”考えさせられる映画”は、ウケが良くありませんでした。
            そう、人々は何も考えずアタマを空っぽにして楽しめる作品を望んでいたのです。



            しかし、そんな中でもプリヤ的タイプの作品も、存在していました。
            【ボンベイドリームス】で使われている「チャイヤ・チャイヤ」という曲は、
            元々は【ディルセ 心から】という映画の1曲目ですが、
            この作品は、テロリストをテーマとしたハッピーエンドではない結末です

            プリヤの話す「歌と踊りはあるけど、社会派メッセージのある作品」と一致します。
            この作品の監督マニラトナム氏は、他にも同様の社会派映画を制作していて、
            日本でも、【ディルセ】はもちろん【ダラパティ 踊るゴッドファーザー】【ボンベイ】【頬にキス】
            など同氏監督の多数作品が、過去に日本語字幕付きで上映されています。


            ▲【ボンベイ】(1995)は、ヒンドゥー教とイスラム教のインド国内での宗教闘争をテーマにした作品。
             動画のように歌や踊りはあるものの、重く考えさせられるストーリーになっています。

             この作品もARラフマーン氏作曲。

            当時こういった宗教や政治をテーマにした社会派作品の上映には障害も多く、
            【ボンベイ】も一部地域の劇場では上映禁止となったり、映画館に投石されるなどしました。
            素晴らしい作品ながら、”典型的な”ボリウッド映画を望む庶民からは支持されず、
            むしろ海外での評価が高い作品が多くなっています

            ただ、最近ではインド映画も多様化が進み、政治や宗教はもとより
            格差社会・ジェンダーなど、これまでタブー視されていたテーマを扱った社会派作品や、
            カップル向けのホラーコメディー・サスペンスなど、今までなかったジャンルの作品が
            次々と公開され、人気を博しています。
            昨年日本で公開された【マダム・イン・ニューヨーク】や【めぐり逢わせのお弁当】のように
            歌や踊りがあまりない(あるいは全くない)作品も増えてきました
            むしろ、マダン氏的な”典型的”ボリウッド作品が少なくなったことにより、
            逆にそれを熱望する「回顧現象」も出てきているほどです。


            ▲昨年日本で最もヒットしたインド映画は
             歌や踊りがほとんど挿入されていない【マダム・イン・ニューヨーク】。


            プリヤの初監督、社会派作品【真実か嘘か】の観客コメントは散々でしたが、
            もし今の時代に公開されていれば、また別の評価になっていたかもしれませんね。
            「ボリウッド=Happy Endings」
            今でもその公式にあてはまる作品は多いものの、多様化はスピーディーに進んでいます

            皆さんは、ココロを使うマダン的作品、アタマを使うプリヤ的作品、
            どちらのインド映画がお好みでしょうか?

            ※マニラトナム作品上映情報
            「歌と踊りはあるけど、社会的メッセージ性の強い」”プリヤ的インド映画”を制作する
            マニラトナム監督の作品が、3月に東京国立近代美術館・フィルムセンターで特集上映されます!
            ・【ロージャー】【ボンベイ】・・・3/3・6
            ・【頬にキス】【ザ・デュオ】・・・3/4・7
            詳細は、
            http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2015-2/nittei.html 


            マサラミュージカル【ボンベイドリームス】
            ・東京公演 1/31(土)〜2/8(日) 東京国際フォーラム ホールC
            ・大阪公演 2/14(土)・15(日)  梅田芸術劇場メインホール

            ★当ブログ経由限定の「特典付・大阪公演S席チケット」を只今発売中!
            詳細は http://bombaydreams.rajini.jp/?eid=3

            第4回 「みんなでシャカラカ!?マサラカーテンコール」

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              わなっかんவணக்கம்!

              【ボンベイドリームス】では、各回の最後に「マサラカーテンコール」が用意されています
              「えっ、何それ!?」、と思われる方も多いかもしれませんが、
              これは「インド式観客参加型のカーテンコール」のことナンです。

              【ボンベイドリームス】の作曲家、ARラフマーン氏の故郷である南インドは、
              各州の言語別に映画が制作され、その地域ごとに地元で愛される「スーパースター」がいる、
              というお話を第2回で書きましたが、その「スーパースター」の映画の封切日ともなると、
              映画館の中はこんなふうになってしまいます↓


              ▲ARラフマーン氏作曲、2014年12月公開のラジニカーント主演【リンガー】1曲目。
               多くの観客が立ち上がり、スクリーンには人影がたくさん(笑)
               客席からは指笛や掛け声が飛び交い、さながらライブ会場のようです。



              ▲こちらもラジニカーント主演の【バーシャ!踊る夕陽のビッグボス】という作品。
               タイトルロゴですでに観客総立ち、シアター内には紙吹雪が舞い、神様にともす聖灯まで!

               主人公を一緒に応援し、悪役にはブーイングが起こります。

              そう、まさにこの雰囲気を"体験"していただき、
              みんなで一緒にミュージカルの最後を盛り上げましょう〜、というのが「マサラカーテンコール」
              日本でインド映画が上映される際に、マサラ上映(マサラシステム)と呼ばれるイベントを
              時々開催しているのですが、それを今回のような大型の舞台でもやってしまおう!
              という、実は結構大胆な企画でもあるのです。
              (※実は私はマサラ上映に関わっておりまして、
                今回【ボンベイドリームス】を応援する理由の1つが、このマサラカーテンコールの実施だったりします。)



              ▲マサラ上映は、「映画館の中で歌って踊って、紙吹雪・クラッカーの使用もOK!」をコンセプトに、
               2001年に↑動画でご紹介した【バーシャ!】という映画が大阪で公開される際、初めて実施されました。
               それ以降も各地でイベントが行われ、今日まで好評を博しています。
               ※朝日新聞の紹介記事はこちら → http://www.asahi.com/articles/ASG5V3SMFG5VPTFC004.html


              「でも、インド映画の場合はコアなインドファンの観客が多いから、やり易いかもしれませんが、
               舞台ファンが多い【ボンベイドリームス】では難しいのでは?」
              というご意見もあることでしょう。いや、まさにその通り!、
              スタッフの皆さん、かなり挑戦的だったはずです(笑)

              しかも、「マサラカーテンコール」は完全自由参加
              役者さんのほうから、「さあ、みんな立ち上がって一緒に歌いましょう!」といった呼び掛けはなく、
              参加のきっかけとなる掛け声程度に留められていると思います。
              実は、マサラ上映の時も、事前に詳しい説明や踊りのレクチャーなどは、ほとんどしていません。

              その理由は−、
              日本では揃って手拍子したり、全員で歌ったりが盛り上がりのバロメーターかもしれませんが、
              インドでは個々人が思い思いにアクションし、バラバラに盛り上がるのが正解!

              だからです。
              ↑の動画をご覧いただいてもおわかりの通り、あれだけ熱狂しているにも関わらず、
              その後方では何事もないかのように、ジッと席に座って鑑賞している観客もたくさんいます。
              でも共通して言えることは、「みんな楽しそう!」。
              そう、強制された熱狂は”インディアの教え”に反するのですね。


              しかし、そうは言ってもここはジャパン。
              何の手掛かりもなければ、参加するのが難しくなってしまうのも事実です。
              そこで、公式サイトでは、
              【ボンベイドリームス】カーテンコール振付講座 の動画がアップされています!
              まずはこの振付を(一部だけでもOKなので)気軽に覚えて、マサラカーテンコールの時に
              インド人になったつもりで”個人プレーで”楽しむのがGOODだと思います!
              そのあなたの姿を観て、まわりの人も自然に触発されれば、シメたものですね(笑)



              こんな、自由参加型の「マサラカーテンコール」、
              しかもお客さんはそれほどコアなインドファンばかりではない、という中で
              東京公演で開催されたスペシャルカーテンコールでは、
              1階席のほぼ全てがスタンディングになるという快挙が起こりました

              これには、私たちインド映画ファンも驚きましたし、
              スタッフや役者さんも大いに驚かれたことと思います。

              よく南インドと大阪は気質が似ている、と言われます。
              マサラ上映のスタートも大阪からでした。
              ということで、2/14・15の大阪公演にご参加の皆さん、今から振付動画で”予習”して
              東京のこの盛り上がりに負けることなく、みんなで「シャカラカ」しちゃいましょ!!



              マサラミュージカル【ボンベイドリームス】
              ・東京公演 1/31(土)〜2/8(日) 東京国際フォーラム ホールC
              ・大阪公演 2/14(土)・15(日)  梅田芸術劇場メインホール

              ★当ブログ経由限定の「特典付・大阪公演S席チケット」を只今発売中!
              詳細は http://bombaydreams.rajini.jp/?eid=3

               

              東京公演・初日鑑賞レポート

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                わなっかんவணக்கம்!

                大阪に先駆けて、1月31日からいよいよ東京での【ボンベイドリームス】公演がスタートしています
                私は初日と、その前日のゲネプロ(公開リハーサル)にお邪魔してきました。
                遅くなりましたが、その時のレポートをお届けしたいと思います!


                ▲ゲネプロ前の囲み取材にて、和気藹々なメンバーの皆さん。
                 ヒジュラ役の川久保さんが「一番衣装が煌びやかで目立ってる」と皆から突っ込まれていました。


                公演初日、1月31日(土)午後4時、公演1時間前。
                雨上がりの寒い日でしたが、会場の有楽町「東京国際フォーラム・ホールC」は
                すでにインドの風が吹いてきたかのような物凄い熱気

                ロビーでは、グッズ販売が行われているのですが、早くも売切れ商品も出て、
                係員さんから「今から並ばれると公演に間に合わなくなる可能性があります。」
                とのインフォメーションが繰り返されています。


                ▲開演前すでに「オリジナルお香セット」が完売。
                 初日ということもあり、グッズ売場には長蛇の列が・・。



                ▲委託販売のコーナーには、ARラフマーンの輸入版CD/DVDや、
                 インド雑貨(はるばる屋さん)、インド衣料(六甲サリーさん)なども置かれ、
                 さながらインドイベント会場のような雰囲気です。



                ▲インドらしく黄金に輝くパンフレット。役者さんの紹介はもちろん、
                 作曲ARラフマーン氏についての記事や、インドに関するキーワードの解説など盛りだくさんの内容。


                ロビーを見ているだけで、普通のミュージカル公演とは違った
                "マサラな雰囲気"を感じることができます

                インドに今まであまり興味を持たれていなかったであろう観客の方々の多くが、
                ラフマーンのCDやインド雑貨を手に取られている姿を見て、なんだか公演前から感激してしまいました。

                気持ちが高ぶる中、いよいよ初日初回の幕開けです!

                満員の場内、「いったいこれからどんなインドの煌びやかな世界が展開されるのだろう?」
                とワクワクする中、いきなり"予想外"の情景が舞台に現れ・・・。

                おっと、大阪公演がまだスタートしていませんので、
                ストーリーを紹介するのはやめておくことにします(笑)
                そのかわりに、私の初日観劇レポートを公式サイトに掲載して頂きましたので、
                そちらをご紹介
                しておきますね↓
                http://www.umegei.com/bombaydreams/indiareport.html



                役者さんのことや、舞台の演出等専門的なことは私は無知ですので、
                インド映画ファンの立場として特化した、【ボンベイドリームス】のみどころを書いてみたつもりです。
                前述したロビーの様子はもちろん、Twitterなどを見ていると、
                観劇後に「インド映画が観てみたくなった」と書かれている方も多く、
                そういった意味でもこの公演の意義は大きい
                のでは、と思っています。

                まあでもそんなことも忘れ、1つのミュージカルとして単純に観ても、
                楽しくて、心に響き、そして深い 
                日本的ながらも、良質のボリウッド映画作品そのもの
                だと思いました。
                日本語化されたラフマーンサウンドも、やはり中毒性があり
                観劇後「影よ 影よ♪」や「星が証明済み♪」の日本語歌詞が頭から離れません。



                往年のボリウッド映画と同様、公演時間は途中休憩20分を挟み3時間あるのですが、
                その長さをまったく感じさせない、あっという間の180分でした。
                最後は、話題の"マサラカーテンコール"「シャカラカ・ベイビー♪」で盛り上がり、
                場内の拍手は鳴り止みません。
                出演者一同が再登場し、客席はスタンディングオベーション



                インドが大好きな方も、そうでなかった皆さんも、
                インドを共に感じ、そして楽しんだ3時間。
                もうそれだけで私は大満足、インド的に言えば「スウパル!」な幕開けです。
                地元、大阪での公演がますます楽しみになるとともに、
                自信を持ってオススメできる作品だと改めて確信いたしました。

                キャストの皆さん、すばらしい演技・歌声・ダンスをありがとうございます!
                東京公演無事に駆け抜けて、大阪に乗り込んでくだチャイ!

                (※画像や動画はゲネプロ時に許可を得て撮影したものです。)


                マサラミュージカル【ボンベイドリームス】
                ・東京公演 1/31(土)〜2/8(日) 東京国際フォーラム ホールC
                ・大阪公演 2/14(土)・15(日)  梅田芸術劇場メインホール

                ★当ブログ経由限定の「特典付・大阪公演S席チケット」を只今発売中!
                詳細は http://bombaydreams.rajini.jp/?eid=3

                第3回 「インド映画は意味もなく突然歌って踊る?」

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                  わなっかんவணக்கம்!

                  皆さんは「インド映画」について、どんなイメージをお持ちでしょうか?
                  煌びやか、上映時間が長い、出演女優が美しい・・・等々いろいろあると思いますが、
                  ネットなどでよく目にするのは「意味もなく突然歌って踊りだす」というもの。

                  確かにインド娯楽作品には、制作されている地域・言語に関係なく
                  ダンスシーンが、3〜6曲ほど挿入されているのが一般的です。
                  1曲5分として、6曲挿入されていれば1作品のうち30分は音楽・ダンスシーンということになります。
                  これも、インド映画の上映時間が2時間半〜3時間ある要因となっています。
                  (※近年は上映時間が2時間を切る短い作品も増えてきました。
                   ただし、そんな作品でもダンスシーンはしっかりあるものが多いです(笑))


                  ▲【ボンベイドリームス】第2幕のスタートを華々しく飾る「チャイヤ・チャイヤ」も、
                   元々はボリウッド映画【ディル・セ 心から】(1998)1曲目のダンスシーン。
                   動く列車の上での激しいダンスシーンは、当時絶賛されました。

                   
                  インドでは、映画の音楽がCDなどで販売されますが
                  邦画やハリウッド映画のような、劇中で使われているBGMを収録した「サントラ」ではなくて、
                  映画のミュージックシーンの曲が、映画公開1ヶ月ほど前から発売されます
                  観客は公開までに音楽を聴いて覚え、実際に映画館でその曲がどのように映像化されているか
                  楽しむといった感じです。聞き慣れている曲がストーリーとともに流れると、さらに印象深くなりますよね。

                  インドでは、日本のような「歌手」というのはあまりいなくて、
                  映画のミュージックシーンの歌手(=プレイバックシンガーと言います)が人気です
                  一部例外を除き、ヒーローやヒロイン自身が歌うのではなくて、
                  専門のプレイバックシンガーが歌を吹替えています。
                  街中のCD屋さんに行くと、伝統音楽以外はほとんど映画の曲で埋め尽くされていて、
                  インドでは映画が音楽産業も担っている、といった感じです。


                  ▲【ボンベイドリームス】の作曲家、ARラフマーン氏も主に「映画音楽」を手掛けています。
                   ラフマーン氏は、母語のタミル語の他、ヒンディー語・テルグ語・英語などを話せるので
                   タミル映画のみならず、ヒンディー映画や海外の映画音楽も制作し、自身で歌うこともあります。


                  ということで、インド映画にはほぼダンスシーンが付き物なので、
                  「突然歌って踊る」というのは、ある意味正しいのかもしれません。
                  でも「意味もなく」というのを冒頭に付けるのは、ちょっと乱暴かなぁと思ってしまいます

                  実は、インドでは元々ラブシーンなどがご法度だったため、それを代替する措置として
                  ダンスシーンが挿入されることが多いのが特徴です。
                  例えば、お互い「ひとめぼれ」したヒーロー・ヒロインが、気持ちを明かしてキスシーンに・・・
                  というところで”寸止め”(笑)になり、歌とダンスがスタート!
                  その途中なぜか大雨が降ってきて、女優さんはズブ濡れに・・・、
                  ダンスシーンが終わる頃には、2人の仲はより親密に、といった具合です。
                  この場合も、一見唐突にスタートするような感じですが、2人の”気持ちの高ぶり”を
                  直接的なラブシーンではなくて上手く音楽シーンで表現しているとも言えます


                  さらに特に近年の作品では、音楽シーンやダンスシーンを効果的に使って
                  ストーリーを展開させたり、主人公の内なる気持ちを表現したりと、
                  物語との「連動性」がより深くなっているものが増えています。
                  一部作品では、音楽シーンを飛ばしてしまうと、ストーリーの辻褄が
                  合わなくなってしまうものもあり、もはや「意味もなく歌って踊る」という表現は
                  当てはまらない、と言えるでしょう。



                  ▲ARラフマーン作曲&シャンカル監督の最新作【アイ(ஐ)】(2015)のダンスシーン(ヒンディー後版)。
                   2人のコンビは、「シャカラカ ベイビー」の原曲となっているタミル映画【ムダルバン(முதல்வன்)】(1999)と同じ。
                   インド版【美女と野獣】を思わせる音楽シーンは、その後のストーリーの伏線となり、
                   充分に「意味のあるもの」となっています。



                   ▲ラジニカーント主演最新作【リンガー(லிங்கா)】(2014)より。
                   こちらもARラフマーン作曲、そして自身が歌う「インド人として団結して新しいモノを作ろう!」と呼びかける曲。
                   この歌のシーンではダンスはなく、曲に合わせてストーリー自体が展開していきます。


                  【ボンベイドリームス】でも、このインド映画のダンスシーンの手法を取り入れて
                  効果的にストーリーが展開されていきます。

                  「えっ!?それがミュージカルというものでしょ?」というご意見もあるかもしれませんが、
                  一般的な欧米の”ミュージカル”とは違って、曲やダンスの入り方などが
                  全て”インド映画のやり方”で制作されています。
                  今までミュージカルをご覧になった方々も、きっとその”違い”を感じていただけることでしょう。
                  そして、「インド映画が歌って踊る」のは「意味もなく」ではないことも、
                  知っていただけるのでは、と確信しています。


                  マサラミュージカル【ボンベイドリームス】
                  ・東京公演 1/31(土)〜2/8(日) 東京国際フォーラム ホールC
                  ・大阪公演 2/14(土)・15(日)  梅田芸術劇場メインホール

                  ★当ブログ経由限定の「特典付・大阪公演S席チケット」を只今発売中!
                  詳細は http://bombaydreams.rajini.jp/?eid=3

                   

                  番外編 「当ブログ限定の特別チケット発売開始!」

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                    わなっかんவணக்கம்!

                    たいへんお待たせしました。
                    お知らせしておりました、当ブログ経由限定(!)
                    「インド料理ランチ付き!【ボンベイドリームス】大阪公演S席特別チケット」

                    の発売が、チケットぴあ経由で開始されました!!
                    http://ticket.pia.jp/piasp/prs/bombaydreams/bombaydreams-ban.jsp
                    通常のS席チケットの価格(¥12,000)そのままで、インド料理の豪華ランチが
                    無料で楽しめてしまうインド人もビックリ!のチケットです。


                    大阪公演が行われる「梅田芸術劇場」の近くに
                    バンジャーラ”という私の友人が経営するインド料理店があるのですが、
                    そこのオーナー・ディパックさんが、「インドのミュージカルのためなら、ワタシ協力するよ!」
                    と名乗りをあげ、ナンと”【ボンベイドリームス】特別ランチ”を作ってくださいました。
                    できあがったセットは、大女優ラニも驚愕のこんな豪華メニュー!

                    ・本日のスープ
                    ・インドサラダ
                    ・タンドリーチキン(インドの土釜で焼いたスパイシーなチキン)
                    ・シシカバブ(挽肉を串に刺して焼き上げたインド版つくね)
                    ・サモサ(じゃがいもが具のインド版三角形春巻き)
                    ・カレー(チキン・マトン・野菜・本日のおすすめ からチョイス)
                    ・ほかほかナン
                    ・インドピラフ
                    ・マサラティーまたはホットコーヒー


                    バンジャーラのオーナー、頑張ってくれました!
                    インド料理のランチとしては、もう”人気のモノ全部入り!”といった感じの
                    スペシャルな内容となっています。
                    これを食べてから梅田芸術劇場に行けば、もうパワーマックスで
                    きっと歌って踊りたくなるに違いありません(舞台には上がらないでください笑)

                    バンジャーラは、インド料理店としてはかなり豪華な内装で、
                    大阪公演がある2/14のバレンタインデートにもピッタリですし、
                    カウンター式のバースペースもあるので、お1人様でも気兼ねなく入れます。
                    また、ガラス張りのキッチンになっているので、インド人シェフが豪快にナン生地をこねたり
                    タンドリーチキンをダイナミックに焼いている姿を見ることができたりします。
                    しかもオーナーのディパック氏はボンベイの出身
                    まさに【ボンベイドリームス】本場の味をお楽しみいただけます。

                    ▲ボンベイ(ムンバイ)の有名観光スポット「インド門 भारताचे प्रवेशद्वार 」(2013年筆者撮影)。
                     バンジャーラのオーナーは日本語も話せますので、ボンベイの観光地情報やボリウッドのことなども
                     質問すれば気軽に教えてくれますよ♪


                    また、バンジャーラのランチは、2月1日〜28日の期間中に1回ご利用いただけます
                    公演日はちょっと忙しくてランチに行けない・・・という方もご安心ください。
                    ランチタイムは、11時〜15時(ラストオーダー14時30分)、お店の概要は以下のとおりです。
                    ●インドレストラン&バー【バンジャーラ】
                     ・住所:大阪市北区芝田1-12-14 渡辺ビル5号 6F (阪急梅田駅・茶屋町口から徒歩すぐ)
                     ・電話:06-4802-0326
                     ・ホームページ:http://www.restaurant-bar-banjara.com/

                    特別チケットは、只今から2月11日まで販売予定ですが、
                    数量に限りがありますので売切れ次第受付終了となります。
                    以下のリンク(チケットぴあを経由します)からご購入いただけます▼
                    http://ticket.pia.jp/piasp/prs/bombaydreams/bombaydreams-ban.jsp

                    実は私も、公演日に仕事が休めるかわからず、まだチケットをゲットしていなかったので
                    今からコレで購入します(笑)
                    なお、このチケットは当ブログ経由限定となりますが、公式サイトでは他にもいろいろ
                    企画チケットが販売されています。
                    このチケットをご購入いただいたから、私にいくらかマージンが入る・・なんとことはないので(笑)
                    皆さんそれぞれご希望のチケットを探していただき、お得に【ボンベイドリームス】を楽しみましょう!
                    でもこのランチは、インド料理マニアな人も納得な、贅沢メニューと自信を持ってオススメします〜。
                    是非みなさん、インド料理&インドミュージカルで、公演当日オナカもココロもマサラで満たされてくだチャイ!


                    マサラミュージカル【ボンベイドリームス】
                    ・東京公演 1/31(土)〜2/8(日) 東京国際フォーラム ホールC
                    ・大阪公演 2/14(土)・15(日)  梅田芸術劇場メインホール

                    全公演マサラカーテンコール実施&歌詞カード配布!
                    http://www.umegei.com/bombaydreams/

                    第2回 「ボリウッドって何?」

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                      わなっかんவணக்கம்!

                      【ボンベイドリームス】のストーリーは、インド映画の世界と深く関わっています。
                      でも「インド映画」と言っても、いろいろな"種類"があるのをご存知でしょうか?

                      "種類?"、それってアクションとかロマンス、サスペンスなどの"ジャンル"のこと?
                      と思われる方もいらっしゃるでしょう。
                      でもマサラムービーと呼ばれるインド映画には、それらが全部含まれているストーリーも多いので(笑)、
                      ここで言う"種類"とは、"言語の種類"を指します。

                      実はインドでは、大きく分けても20以上の言語が話されています
                      国としての公用語は、「ナマステ」で日本でもお馴染みのヒンディー語ですが、
                      各州ではそれぞれに州の公用語が定められていて、
                      インドの人でもヒンディー語を話せない人がたくさんいます
                      日本にあるインド人経営のインド料理レストランで、お客さんとしてインドの人が来られても、
                      出身地が違うと言葉が通じず、インド人同士なのに英語や日本語(!)で会話されている姿もよく見かけます。


                      ▲インドのお札 10ルピー紙幣(約20円)。
                       左上の「10」の下に、ズラリと各州の言語で「10ルピー」と書かれています。


                      例えば、【ボンベイドリームス】の舞台であるボンベイ(現在は地名が変更され、ムンバイ)は、
                      マハーラーシュトラ州にあり、公用語はマラーティー語(मराठी)です。
                      ARラフマーンの出身地、チェンナイがあるタミルナードゥ州の公用語はタミル語(தமிழ்)で、
                      両者は方言レベルの違いではなく、同じ国なのに文字も言葉も全くのベツモノです。

                      したがってインドでは、実は「インド映画」という大きな括りのものは制作できず、
                      各言語別に映画が制作されています

                      北インドではヒンディー語映画、タミルナードゥ州ではタミル映画、といった具合です。
                      そして、各言語の映画は、アメリカの「ハリウッド」をもじって、以下のようにも呼ばれています。

                      ●ボリウッド=北インド・ヒンディー語映画・・・映画制作の中心都市「ボンベイ」の頭文字「B」
                      ●コリウッド=タミルナードゥ州・タミル語映画・・・チェンナイ「コーダンバッカン地区」の「K」
                      ●トリウッド=アーンドラ・プラデーシュ州のテルグ語映画・・・テルグ語の「T」
                      ●モリウッド=ケララ州のマラヤラム映画・・・マラヤラム語の「M」
                      ●サンダルウッド=カルナータカ州のカンナダ語映画・・・もう頭文字が残ってないから適当につけた感(笑)


                      ▲大型作品の場合は、あらかじめ多言語で制作されるものもあります。
                       左はタミル語、右はテルグ語版のポスター。
                       コリウッド作品(タミル語映画)ですが、ヒンディー語も含めて3言語でリリースされました。


                      【ボンベイドリームス】では、劇中の歌やセリフに
                      ボリウッド(Bollywood)」という言葉がたくさん出てきます。
                      ボンベイは映画産業が盛んで、毎日のように多くのヒンディー語映画が制作されていて、
                      最近ではハリウッド映画がボンベイで撮影される、といった逆転現象も起こっています。


                      ▲【ボンベイドリームス】の作曲、ARラフマーン氏は元々「コリウッド」生まれ。
                       その後インド全国区の「ボリウッド」にも進出し、いまや「ハリウッド」映画も手掛けるまでに。


                      あれ?でもボンベイの公用語は、ヒンディー語じゃなくてマラーティー語じゃなかった?
                      そうナンです!
                      そこが少しややこしいのですが、インドの北半分では
                      その地域の公用語に関係なく、ヒンディー語映画が共通で人気です

                      もちろんマラーティー語の映画もあるのですが、かなり小規模です。
                      しかし、インドの南半分は地域色が濃く、ヒンディー語映画よりも
                      その地域の公用語の映画のほうが人気で、ボリウッドに負けないくらい映画制作が盛んです

                      南の各州にはそれぞれに「トップスター」がいて、地元の人から熱狂的に支持されています。
                      上で書いた「ボリウッド」以外の4つの「○○ウッド」は、実は全てインド南部の州です。

                      しかし、やはり一番広範囲な地域で観られているインド映画の"代表格"と言えるのはボリウッド
                      公開規模も大きいので、制作費を贅沢に使った華やかな作品が多いのも特長です。
                      しかし、その裏には…、煌びやかなトコロには悪もはびこるのが世の常、
                      スラム出身の純真なアカーシュは、そんな「表と裏」が交錯するボリウッドの世界に、
                      どんなカタチで迷い込んでいってしまうのか、気になりますね!


                      マサラミュージカル【ボンベイドリームス】
                      ・東京公演 1/31(土)〜2/8(日) 東京国際フォーラム ホールC
                      ・大阪公演 2/14(土)・15(日)  梅田芸術劇場メインホール

                      ★当ブログ経由限定の「特典付・大阪公演S席チケット」を只今発売中!
                      詳細は http://bombaydreams.rajini.jp/?eid=3